にんげんはかんがえる葭である

よしもとみおりのブログ

ラフ・スケッチのできる環境

書けない、と悩んでいたのが馬鹿みたいに書ける。無意味に書ける。こんな文章はスケッチと同じで、誰に見せるでもなくやればいいのだ。実際誰かに見られる機能がある場所に書いているとはいえ。これはらくがきだ。絵描きが「らくがき」と言って絵をあげるように、わたしも文章をあげるのだ。誰に見せるでもなく。

ということでパソコンに向かっている。

この一週間半は自分の体調が悪かった。熱とかじゃないんだが、悪かった。2月~4月と積み上げてきたはずのライティングペースが崩れた。なんかまあ疲れてた。疲れてたのである。疲れた理由についてはこの記事を読んでね。

わたしのパソコンの中にはこんな感じの文章がたくさん眠ってある。わたしはこれらを「ラフ・スケッチ」と呼んでいる。ラフ・スケッチはこんな感じでとりとめもないようなことを書いている場合もあれば、もっと詩的なものや、描写的なものだったりもある。

こういうものはお稽古と同じで、はじめはただただ、慣れるまで、自分の体に染み込むまで書けばいいのだと思う。もしも他人にアドバイスを求められたらそう言うだろう。

だから自分にもそう言ってやる。もしも、ただただ慣れるまで自分に一人に集中してお稽古ができないのであれば、それは選んだ環境が悪いのよ。環境を変えなさい。あなたは悪くない。

リラックスしなければ文章など書けないと思う。わたしにとって最初の作品の『聖女』がうまくいったのは、何のプレッシャーも感じず、ただただ「自分にとって一番面白い作品をつくってやる」という野心だけがあったからだ。同じ環境を自分に用意してあげたい。

リラックスできて、ただただ、自分の好きなことだけを詰め込むように書くことができる、そんな環境を。