にんげんはかんがえる葭である

よしもとみおりのブログ

少女都市 第8回公演『光の祭典』

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2019年 8月21日(水)~8月27日(火)
作・演出:葭本未織
 
 ◇Cast
片矢まこと :清瀬やえこ
江上透   :谷風作
麻生良太朗 :加藤広祐(劇団藤一色)
坂上夢波  :中野亜美
富田多江  :齋藤朱海
滝内あおい :宮川まき
藤原司   :桑野晃輔
みらい・金魚:青海アキ(レティクル東京座)
          葭本未織(少女都市)
井上    :玉垣光彦(劇団東京ヴォードヴィルショー
 
◇Staff
作・演出・企画制作:葭本未織
舞台監督: 村雲龍一(俳優座)/照明プラン: 國吉博文/照明オペレーション:磯崎みずほ/音響:秋田雄治/音響オペレーター:佐藤優/舞台美術:乘峯雅寛/劇団制作: 谷風作/制作: 市村彩子/制作協力: ゴーチ・ブラザーズ/宣伝美術: デザイン太陽と雲/協力: 劇団東京ヴォードヴィルショー、劇団ひまわり、劇団藤一色、CRG、砂岡事務所、レティク ル東京座 (50音順)
助成: 芸術文化振興基金/提携: (有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場/主催: 少女都市
 

舞台写真

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喪失と、復活

 『光の祭典』は2017年・2018年と関西で公演を重ね、この夏、はじめて東京でお披露目をする、葭本未織の代表作です。
レイプによってカメラが持てなくなった女性映画監督と、震災で亡くなった父親を忘れられない駆け出しの映画青年。二人は時流に翻弄されながら愛し合い、憎み合い、求め合い、傷つけあう。
ストーリーを言ってしまえばこれだけの話です。ともすれば暴力的で煽情的な配慮の無い作品と思われるでしょう。
けれどこのストーリーの根底を流れるのは、「どうしようもない喪失とどう向き合っていくか」という、≪あなた≫と≪わたし≫への問いかけです。

わたしは2才の誕生日に阪神・淡路大震災を被災しました。わたしの記憶に焼き付いているのは、広い砂浜。海辺の村のようだった仮設住宅。慰問で来た映画技師。初めて見た映画。波の音。父と母。神戸にはルミナリエというお祭りがあります。その終点の東遊園地には「希望の灯り」という名前のモニュメントがあり、消して消えない灯火が揺らめき続けています。

昨年、関西での公演を終え、誓ったことがあります。それは、なにがあっても「これからもけして諦めずに物語を描き続けてゆくこと」です。
生きてゆくことは喪失の繰り返しです。それはつまり、復活の繰り返しでもあります。
もしもあなたの日常が、様々なことでほころんだとき。もう笑えない、もう泣けないと思った時。それでも、なんとか、と。もう一度。あなたがあなただけの心と肉体を取り戻せるように。あなただけの毎日を刻めるように。生きてゆけるように。けして消えない灯火のように、永遠に。そのための「物語」を描き続けてゆくこと。これを誓います。
2019年6月21日 よく晴れた6月の夜に 劇作家 葭本未織