にんげんはかんがえる葭である

よしもとみおりのブログ

ダイエット所感(筋トレと藤井サチちゃん)

俳優も稽古をするまでにウォーミングアップが必要だけど、文章も書くまでにウォーミングアップがいる。机に向かってから書き始めるまで、数日はかったら、だいたい3時間ぐらいだった。自分には3時間のウォーミングアップが必要だとわかったので、今日はいつもより早い時間に家を出て、カフェの机に向かっている。

カフェの机にまた座れる日が来て本当に良かったと思う。その反面、Twitterをみなくなってから、今の状況をできるだけ知らないようにしているから、街が普通に機能しているだけで、その実、危険なのかもしれないと考えたりもする。

今ハマってることがいくつかあるが、中でもマイブームは筋トレだ。

去年の12月から本格的に始めたダイエットも半年を過ぎて、去年の9月からマイナス8kg、当初目標にしていた体重まで落とすことができた。そこからなかなか減量しない停滞期にはいった。一度だけ、数年で一番体重が軽くなったけれど、それも一瞬のことで、維持はできなかった。いろいろ考えたけど、もうこれ以上減量はしないんじゃないかなと思う、わたしの体は。学生時代、体脂肪率19%でキープされていたころも、やっぱり今と同じ体重だったからだ。でも、まだまだ細くしたい体の箇所がある。だから、そこを筋トレでボディメイクすることにした。弟に5年ほど前からすすめられていたのに、ようやくである。やっぱり人は自分が「やりたい!」「やる!」と思ったタイミングにしか新しいことが始められないのだろうと思う。と、するならば、30歳に向けて「やりたい!」「やる!」と思うフットワークを軽くしていきたい。軽率に思いたい、「やりたい!」「やる!」と。

モチベーションで見ているのは藤井サチちゃん(継承としてのちゃん付け)のYouTubeだ。藤井サチちゃんのことはViViの紙面で知った。もともとViViは好きだったのだけど、自民党とのコラボの時、心底がっかりした。そして離れた。でも、緊急事態宣言間近のコンビニで、ひさしぶりに手を取った。そこには現実を忘れられるような華やかなグラビアが載っていて、それが藤井サチちゃんのものだった。

そのあと2か月ほどのラグを経て、Instagramへ飛び、Youtubeへ飛び、 Frauの連載を知った。おすすめは「22歳モデルが東大の講義で学んだ真珠湾攻撃、そして太平洋戦争」だ。数年前の記事だが、ぜひ読んでみてほしい。彼女にしか書けない記事だろうと思った。

そういうわけで、彼女のビジュアルにも、書くものにも惹かれっぱなしのわたしは、女子高生のごとく彼女を待ち受けにし、Instagramのストーリーに「藤井サチになりてえ~」と書き、彼女のYouTubeを見ながら筋トレをする日々なのであった。

彼女がこのあいだ更新したYouTube動画の中で、「ダイエットでは≪過程≫を楽しむこと≫を忘れないで!」「自分をほめてやって、自分の一番のサポーターになってやる」というようなことを言っていて、その発想は無かったなあと素直におどろいてしまった。

ダイエット以外のことでもわたしは「結果がすべてで、目標に達せないならどんな過程を通っても無意味。」と思ってきた。わたしはわたし自身のサポーターというか、鬼軍曹だった。「このブタ野郎!倒れるまでやれ!」と心の中のハートマン軍曹がいつもわたしを見張っていた。頑張るってそうじゃないなと言葉ではわかっていても、染みついた意識は剥がれることなく、強固にわたしを縛ってきた。でも、ささいなことでも、たとえ昨日、いやそのもっと昔からできていたことでも、自分をほめてやって、心の中のちいさな自分のサポーターになってやるのだ。やさしい保健室の先生になってやるのだ、自分自身の。

そういう訓練のためにダイエットだったり筋トレがあるのかもしれないな、と思った。けして肉体的な変化のためだけでなく、精神的な変化のために、体を動かすのかもしれない。

と、いうようなことを書いていると、ウォーミングアップの最初の1時間が過ぎた。あと2時間、めいっぱい言葉と脳みそを使って、今日の1日のための準備をしたい。