たったひとりで生きてみる
きっとやれるはずだから。
クラウドファンディングが無事終了した。
本当にたくさんの方にご支援をいただいた。
公演中、とてもパワーをいただきました。
本当にありがとうございます。
リターン以上のものがお返しできるよう、
日々頑張ります。
◇
公演中、応援してくださっている方からノートをいただいた。
きれいなノートだ。
その方からは12月にもノートをいただいた。
赤いA4のノート。
それはまだ使い終わっていない。
だけれど、一つの節目の儀式として、
新しいノートのページをめくる。
一行目に何を書こうか。
考え、空中で筆を遊ばせた。
◇
すごく好きな人がいた。
すごく好きな人が、そこらじゅうに、あふれんばかりに、いた。
それがわたしの東京だった。
今もそうだ。
大好きな人。大好きだった人。好きなのをそろそろやめなきゃいけない人。仲直りしたい人。もっと仲良くなりたい人。これからもそばにいたい人。やっぱりごめんね、好きな人。諦めきれない人。大好きな人。
あふれている。わたしの思い出と一緒に、この街で、あふれんばかりに生きている、大好きな人たち。
愛しい。
この街から離れたくない。
だけれど離れなくてはならない。
なぜ?
たったひとりで生きてみる。
そういう節目に立っている。
約9年ぶりに自尊心を取り戻したわたしは、
息を吸うのも楽しく、ただ歩くことさえ幸せだ。
わたしは欠損していない。
わたしはわたしで満ちている。
東京を離れると決めてから、
わたしの心身は変化した。
東京は孤独な場所だった。
孤独で狂いそうになりながら
19才のわたしは26才になった。
青春は孤独と表裏一体である。
そう22才のわたしは記したが、
26才のわたしはいよいよ青春から卒業して、
二本の足で歩き出すことに決めた。
しかしそれは孤独からの卒業を意味するわけではない。
青春から卒業しても、孤独からの卒業は難しい。
耕すべき故郷は見知った人もいない。
まごうことなき孤独をわたしはきっと味わう。
しかしたとえ故郷が愛すべき都となっても、
孤独は一生続くのだ。
どこにいても、何をしていても、
人間は、死ぬまできっと孤独だろう。
それすら引き受けて、受け止めて、
たったひとりで生きてみる。
チャレンジしたいと思ってる。
新しいノートの一行目。
まだ定まっていないわたしの世界。
きっとやれるはず。
たったひとりで生きてみる。
よしもとみおり