にんげんはかんがえる葭である

よしもとみおりのブログ

2017-11-25から1日間の記事一覧

ある女(恋とはどんなものかしら)(小説・百合)

ラインを読んでいるだけでその人の声が聞こえてきたらほんものだとおもう。 今度の恋はほんものかしら、と、画面を切った。これはもちろんiPhoneの。こうしてわざわざ注釈するのは、できたばかりの恋人が、昨日テレビを買ってくれたからだ。 「これでいつで…

とびきりはね上げガールズライン(小説・コラム)

これから思っていることは全部、小説にしてみることにした。 と、ツイッターに書こうとして、もしかして、これもまた、小説にできることなのではないかと考えた。 今月から、わたしの生活は急にテンポをあげた。いや、細かく刻まれ始めた。スタッカートで分…

ごめんねモダンジャズ(寺山修司は嘘つかない)(小説・後編)

「初めて、小説を書いてみてわかったけど。小説ってこりゃ確かにモダンジャズの手法だな。寺山修司嘘つかない。」 という出だしの小説を書いた。 ◇ 目が醒めると、 「おらが街にも、イオンモールが欲しいな。」 と思っていた。 三軒茶屋は、わたしが、おらが…

ごめんねモダンジャズ(寺山修司の言うとおり)(小説・前編)

「初めて小説を書いてみて気がついたけど」 と、彼女は言った。 「寺山修司が言う通り、ありゃモダンジャズの手法だね」 そういうと彼女・橘文穂(たちばなふみほ)は抹茶ラテをすすった。 埼玉の地は寒冷だ。池袋から電車で20分。降り立った瞬間少し驚く…

バッサーニオを聞きながら(小説・舞台俳優・ガチ恋)

もしかしたら今日、憧れの人に出会っちゃうかも。と思いながら、家を出た。書を捨て、街を歩き、そして劇場へ行く。当日券が無いことは知っている。 ◇ 「あの、この劇場って、24歳以下の割引システムがあるって聞いたんですけど……」 と、受付の人に言うと…

滝沢カレンと演劇とカフェ(11/25の日記)

昨日、稽古場近くの港区のビジネス街のカフェで台本書いたら、アホみたいにすらすらとかけてしまった。まわりが仕事してる人だらけのカフェってみんな集中してるし。あと人がいると一つ一つのセリフに良い意味で執着しないから、書くのが早くなる。土日でみ…